「残穢」(小野不由美)

2013.08.07 00:34|本の感想など
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(2012年7月20日・新潮社・税別1600円)

読み終わりました。
フィクションなのか、ノンフィクションなのか判別できないルポ風の作品。
”引っ越したらヤバい部屋だった”というのは、よく聞く話ですね。
(実は私も、幼い頃にそれっぽい噂のある家に住んでいた事が。ただその時、私は2歳くらいだったので、全然覚えていません。母はその話を聞いて、「怖くて夜に台所に行けなくなった」・・と言っていましたっけ)

読者の「久保さん」から部屋で起こる怪異について、聞いた作家の「私」は、彼女とその土地の歴史を調べ始める。
というのも、その怪異の出場所がはっきりしないのです。
何故ならその部屋で人は死んでいないから。
実はその怪異は、他の部屋、隣の宅地にまで広がっていたようなのですね。

正体を知るために土地の歴史を遡り、ついには九州のある資産家まで辿って行く。
戦前とか明治大正時代とか、どこまで遡るのよ!と気が遠くなりました。
このままでは江戸時代まで行くんじゃない?と思ったけど、そこまでは行かなかった。

途中でどれがどれと繋がっていたんだっけ?と混乱して、訳が分からなくなったりしました。
複雑な事を覚えておれない私に、これはちょっとキツかった・・。
床下でブツブツ呪詛の言葉を呟く何者か、とか嫌だったわ~。


淡々と、報告や検証を積み重ねて、真実に近づいて行くという手法が実にリアルで怖いです。
マジですか、これ本当だったらかなり怖いのですけど!!
聞いたらヤバイ話なんか、読んで大丈夫なの?(泣)

しかし、ああいう風に伝染して行くなら、どこもここもお化けが出ない所はないんじゃないの?
うっかり引越しは出来ないなーと思いました。
絶望的・・・☆
幸い、うちのアパートは何事もありませんねえ。
良かった良かった。

これといった山場はありませんが、小説というより実際に調査して行って報告書として作成すれば、こんな風になるだろうと思える作品でした。
ホラー小説として、起承転結やらオチやらを期待して読むなら、やめた方がいいですね。
調査して行って、結果やはりよく分からなかった・・とか、実際にありそうです。


理由の分からない理不尽な恐怖というのが、一番怖いと思う。
「不安の種」が好きな人にオススメ。

あ~怖かった~。



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