「太陽」 

2011, 08. 23 (Tue) 21:41

(2006年10月25日)
昭和天皇の戦後を描いた「太陽」という作品です。
監督はアレクサンドル・ソクーロフ。ロシア人監督の撮った映画ですが当然ながら俳優は日本人だし、日本語です。
昭和天皇役には一人芝居で有名なイッセー尾形。
ヌボーとした所とか、口をパクパクする所が良く似てるなあと感心して見てました。

頭は良いんだろうけど、やはり現人神として育てられたからか浮世離れしてますね。
子供みたいな・・純粋培養な人。
おっとり育ったせいか、会議の時も軍人の勢いに押されてましたもんね。
偉い人なのに自分の考えを強く主張出来ないのも、きっとそのせい。
きっと人と言い争うなんて、したこと無いの。
心が弱そうだったなあ。
そこにあったのは、孤独で弱くて、途方に暮れた天皇像でした。

観る前に頭痛がして来てたので(この時既に2本鑑賞済み)鎮痛剤を飲んだら、前半凄く眠かったです。
ゆったりテンポのせいだけではなく(笑)。
ふと気が付くと敗戦していて、マッカーサーとの会談のシーンになっていたよ!
後半はコミカルなシーンもあり、笑いも起こっていました。

日本の天皇は人間だった、という写真を撮りに来たアメリカ人達がスゲェずうずうしくて無邪気っていうか、わいわい騒いでて天皇陛下が来ても気が付かなかったり、庭に居る鶴を追いかけたり。
放し飼いの鶴が可愛かったです~何だかノンビリしてて。
マッカーサーとの会話は微妙に噛み合ってませんでしたね。
あれでどうして天皇をお構い無しにしたのかなあ~と思いましたが、天皇をどうこうしたら大人しい日本人でも絶対、アメリカの言う事を聞かなくなるだろうと判断したと聞いた事があるので、やっぱりそうかなと思いました。

日本語の通訳をしている米兵は何だか皆、天皇を敬う気持ちが強かったみたいです。
日本語を覚えるってことはそれだけ日本に思い入れがあっただろうし、もしかしたら暫く日本で暮らしたりもしたのでは?

皇后に再会した時に、とても嬉しそうだった天皇が可愛くて印象的でした。
母親に会ったみたいに甘えたりして。
皇后も母親っぽかった。天皇を守ろうとしてましたよね。

外国人が作った日本映画にしては、結構良く出来てたと思います。
不自然な所も無かったし、良く調べてあるなあと感心しましたよ。
もっと辛らつな内容でもOKでしたし、そうなっても不思議は無かったんですけどね。
前半はともかく(半分寝てたので)後半はまあ、良かったです。
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